煎茶道大阪上本町教室ブログ

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信じられないほど美しい鹿児島県の薩摩焼を見に行ってきた【煎茶道翼仙教室】

煎茶道翼仙教室(せんちゃどうよくせんきょうしつ)で使う「薩摩焼(さつまやき)」の美しさを、窯元まで見学に行きました。

 

こんにちは。

煎茶道翼仙教室の翼仙(よくせん)です。

今回は鹿児島県の伝統工芸品である「薩摩焼」に関する記事です。

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よくせん教室といえば地方文化。

仕事柄日本各地を旅する私は、そこで出会う伝統工芸や文化を煎茶道(よくせん教室)に取り入れております。

 

今回は九州・鹿児島県の焼き物。

九州は中国や朝鮮と古くから交流があり、陶磁器も影響を受けております。

なのでオリエンタルでエスニック。実際に行くと面白い。

 

そんな九州鹿児島の薩摩焼をご紹介させていだきます。

 

薩摩焼の良さや美しさ、特徴などの詳細情報は下記の記事をご覧ください。

yokusenchadou.online

ーーーーーー この記事の目次ーーーーーー 

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薩摩焼(さつまやき)とは

薩摩焼とは、鹿児島県(かつての薩摩藩)で江戸時代から生産される陶器のことです。茶碗戦争(ちゃわんせんそう)ともいわれた豊臣秀吉朝鮮出兵文禄の役慶長の役)、戦国時代の日本は、陶磁器の生産する能力が低く、中国の国窯があった朝鮮半島の陶工を日本に連れてきた島津義弘は、藩の保護のもと、薩摩焼を発展させました。それが今の薩摩焼のベースだと言われています。また2002年には国指定伝統工芸品に指定されています。

 

薩摩焼の特徴は

また薩摩焼は大きく「白もん(白薩摩)」、「黒もん(黒薩摩)」分けることができます。文字通り色の違いで、「白もん」は藩主である島津家専用のもので、陶器表面に大和絵のように鮮やかな色絵を描いたものが多いです。「黒もん」は大衆向けの雑器(ざっき)で、その民芸的な素朴な外見は愛らしささえ感じます。 

 

 

ちなみに黒もん(黒薩摩)はこんな感じです。

鹿児島の居酒屋では、温かい焼酎を出すため、スタンダードに出てきますね。

さすが国焼きという印象です。

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薩摩焼のレジェンド「沈寿官(ちんじゅかん)」氏を訪ねて

沈寿官窯のホームページはこちら。

沈寿官(ちんじゅかん)とは、江戸時代から続く薩摩焼の窯元の名前です。

薩摩焼を芸術まで高め、透かし彫りに大和錦手(やまとにしきで)を施した香炉(こうろ)が有名。

 

ーーー沈寿官(ちんじゅかん)ギャラリーの基本情報はこちらーーー

ギャラリー・物販・沈寿官家収蔵庫

住所:〒899-2431鹿児島県日置市東市来町美山1715
問い合わせ:TEL 代表 099 274 2358 TEL 売場 099 274 0305

開 館 : 午前9時00分~午後5時

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鹿児島市街地から車で1時間ほど。

薩摩焼の窯元たちが集まるエリアに到着。

早速お目当の沈寿官氏の窯元へ。f:id:yokusen:20200407083336j:image

 

荘厳な門構え、塀は木造で瓦屋根まで付いています。

そして塀の土台となっている石垣には何やら石に彫り物があります。

「あれどこかで見た気が、、、石敢当(いしかんどう)…?」

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沈壽官ギャラリー入口

石敢当(いしかんどう)とは

石敢当(石散当、石敢東)などの文字が石に彫られており魔除けの役割を果たしている。

古代中国から輸入された文化であり、日本では沖縄県や鹿児島県の一部地域で見られる。
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南国ならではの文化なんですねなるほど。

沖縄は中国の文化を強く受けており、鹿児島は倒幕のきっかけとなったように貿易を盛んに行っていました。やはり地方に行くと面白い文化が沢山ある。

 

 

こんな荘厳な立派なもんですが、自由に入れます。

庭は広く、奥行きがある。

奥まで行くと、登り窯があります。

 

 

 

登り窯とは…

陶磁器を大量に焼き上げるため、階段状にした斜面に窯を作り、炉内を仕切ります。仕切った一番下の炉で火を焚き、火が上にいく性質を使用し、各段の炉内の高い温度のまま一定に保ち、陶磁器を焼き上げる工夫がされた窯のことを登り窯と言います。

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沈壽官の登り窯

かつて薩摩焼の中心地であった事が分かります。

登り窯は今で言う大量生産の機械みたいなものです。

各階段に粘土状の茶碗や皿を置き、一気に焼き上げたのです。

 

登り窯は大陸から輸入された技術です。

それは朝鮮出兵の際に、日本各地で作られ始めました。

つまり中国の国営窯で働いていた朝鮮人陶工が、日本に伝えたというものです。

それが数百年の時をへて、この薩摩で、しかも沈寿官氏の窯で見れるというのは、貴重な体験です。 

 

 

ここまで来ると、いよいよ作品が見たくなってきます。

お目当ては香炉。

 

明治初期には「京薩摩」と言われ、あまりの美しさに京都の清水でも薩摩焼をベースに焼き物を作り始めました。

 

薩摩焼を見てみる。

壺というか甕?

菊やススキなど秋の花の絵を、金彩で枠を描き、色絵で仕上げてます。

なで肩のぽっちゃりした壺は、なんだか可愛らしい一品。

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こういった「香炉」も有名です。

蓋や腰回りの七宝模様の削ぎ落としが芸術的に美しい。

サギ足にも紋様があり、細かい部分まで技術が用いられています。

いつかは持ちたい一品ですね。

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煎茶道翼仙教室で使用するお道具も購入。

淡い黄色地に葡萄(ぶどう)柄の色絵や金彩が施されている可愛い急須です。

白薩摩で貫入がハッキリ入っています。

煎茶道のお手前にも使えるサイズですね。

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近くで見る透明な釉薬の内側に細かい「貫入(かんにゅう)」があってめっちゃ綺麗。

焼成後に焼き物を取り出したとき、「ぴきッ、、、ぴきッ、、」と音が鳴ります。

実際に聞かせてもらいましたが、数時間は鳴りやまなかったです。

出来立ての陶器って初めて見ましたが、かなりレアでした。

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煎茶道 黄檗売茶流教授 東叡山翼仙

(せんちゃどう おおばくばいさりゅう とうえいざんよくせん)

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