煎茶道大阪上本町教室ブログ

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7月は絶景の静岡市旅行がおすすめ、そして静岡の賎機焼を学ぶ【煎茶道翼仙旅】

煎茶道東叡山翼仙教室で使う煎茶道具を求めて、静岡市の伝統工芸「賎機焼(しずはたやき)」を訪ねた記事です。

 

 こんにちは。

煎茶道翼仙教室の翼仙(よくせん)です。

日本文化をより広く学ぶため始まった翼仙旅、今回は静岡市の伝統工芸「賎機焼(しずはたやき)」をトピックスに、静岡市の伝統的な場所を回ってきました。

 

ーーーーー目次ーーーーーーー

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静岡市の伝統工芸「賎機焼(しずはたやき)」とは?

静岡県が誇る伝統的な焼き物(陶器)で、その歴史は長く、江戸時代の初期から現在まで続いていると言われています。

「賤機焼」は、江戸時代初期、太田七郎右衛門という職人がはじめたものだそうです。

 

 徳川家康駿府(すんぷ・今の静岡市)に在城の頃、家康から賤機山麓(しずはたさんろく・現在の浅間神社(せんげんじんじゃ)のある山麓あたり)に二十五石の朱印地(しゅいんち)と賤機焼の号をもらい、徳川家の御用窯(ごようがま)として賤機焼の歴史を刻みはじめ、数百年にわたり徳川家の御用窯として保護をうけ、代々駿府城(すんぷじょう)や久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)、浅間神社などの名だたる神社や名家から注文を受け、栄えたといいます。

 

つまり徳川家康が認めた焼き物なんです。

織田信長豊臣秀吉がお茶の器に入れ込んでいたのは知っていましたが、まさか徳川家康の御用達があるとは知らなかったです。

とても貴重ですね。

 

ちなみに賎機(しずはた)の読み方、どこかで聞いたことありませんか。

この静岡県名の由来ともなっているんです。

 

機織(はたおり)の一族が、賤機山(しずはたやま)で採取した植物で、布を織っていたとか。発音が似ているのは、よく着物でつかわれる倭文(しずり)文様です。

 

倭文(しずり)とは、和紙の原料となるカジノキや麻、綿を朱や青色に染めて、縞(しま)や乱れ模様を織り出した織物です。

 

古代には倭文部(しとりべ)と言われる、織物をする人たちがいたとかで、静岡の歴史の深さを感じます。

 

静岡市の伝統工芸「賎機焼」の特徴とは。

江戸時代の賤機焼の焼き方は、交趾焼(こうちやき)といって、東南アジアあたりで産まれた陶磁器の作り方と似ています。

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翼仙教室で使われる煎茶道具「交趾焼(こうちやき)の水注」

 

温度が約900度位で釉薬と土との馴染みが悪く、脆かったため、製品として残るものは少ないのですが、江戸時代から現在まで続くものに「鬼福(おにふく)」という意匠があります。

 

仰々しい焼き物「鬼福(おにふく)」、その由来とは。

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静岡市の陶磁器「賎機焼(しずはやき)」の”鬼福”

 これにはエピソードがあり、家康が三方原合戦(みかたがはらがっせん)において、武田信玄の率いる武田軍に屈し、浜松城へ逃げ帰りましたが、浜松城は武田軍に包囲されてしまいました。臣と別れの盃を交わした時に徳川方の家臣が、城門を押し開き太鼓を打ち鳴らし、「鬼は外、福は内」と叫ぶと、武田勢がこれを敵の策略と勘ちがいして囲みをとき、徳川方に思わぬ勝利を招きました、という伝説が残っています。

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静岡市の陶磁器「賎機焼(しずはやき)」の”鬼福”

 太田七郎右衛門が、家康の無事と勝利を祝って、外形は鬼瓦の形に、内には福面を描いた七五三の三つ組の盃を献上し、家康を大いに喜ばせ、賤機焼の称号を与えられたといわれます。

 賤機焼は、現在、南蛮手といわれる焼き方や釉裏紅や辰砂といって銅を還元焼成したのち、紅色を出す焼き方が特徴となっています。

 

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静岡市の陶磁器「賎機焼(しずはやき)」

今回買ったもの

鬼福

販売元
秋果陶房
〒420-0007
静岡市葵区柳町95
TEL/FAX 054-271-2480
10:00〜17:00 不定

 

静岡市について

静岡市を旅した

 

 

 

静岡最強グルメ「静岡おでん

静岡市にきたら食べたいグルメをご紹介します。なんとおでんです。

 ----基本情報ーーーー

名称:おにぎりのまるしま

住所:〒422-8067 静岡県静岡市駿河区南町7−15

連絡先:TEL 054-281-4900

アクセス:JR静岡駅より徒歩2分

営業時間:07:00~14:00

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この老舗の感じが良いですよね。

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静岡おでんの名店「まるしま」

 

朝食時にはとても混みます。

朝7時開店で、とても嬉しいのですが、大人気ゆえにすぐ満席でした。

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静岡おでんの名店「まるしま」のおでん

 

静岡といえば富士山が有名ですが、実は駿河湾という漁獲高の多い漁港をもっており、お魚が豊富です。

 

山の県と思いきや、海もある恵まれた場所です。

 

おでんの具は、蒲鉾やナルトなど、魚のすり身を使用したものや、その上から鰹節(かつおぶし)をかけたりと、さすが海の街という贅沢さ。豊かな食文化です。

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静岡おでんの名店「まるしま」



 

 

徳川家康最後の場所

静岡市は江戸時代、何藩と呼ばれていたでしょうか。

実は駿府藩(すんぷはん)という名前です。

 

駿府の由来は、旧国名の「駿河国」の国府が置かれたことに由来すると思いますが、なぜ静岡市に、江戸時代も国府が置かれたのか。

 

実は、徳川家康がここ久能山東照宮にいたからなんです。

ーーーーー基本情報ーーーーー

名称:久能山東照宮

ふりがな:くのうざんとうしょうぐう

住所:〒422-8011 静岡県静岡市駿河区根古屋390

連絡先:TEL.054-237-2438 / FAX.054-237-9456

アクセス:日本平久能山スマートインターより日本平山頂(約20分)。山頂より日本平ロープウェイ(5分)。

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久能山東照宮を正門から登ると、とんでもないことになります。

なんと1000段以上の階段を登らなくてはいけません。
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しかし登り切ると、とても綺麗な太平洋と静岡の街並みが見えます。

 

境内はとても厳かで、質実剛健な徳川家の雰囲気がそのまま醸し出されている感じです。どこを見ても歴史が感じられて、上品に時間を経てる、うまく伝えられませんが、他の神社とは違った厳粛な雰囲気です。

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静岡市徳川家康由来の神社「久能山東照宮

 

しかし本殿は豪華絢爛です。

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静岡市徳川家康由来の神社「久能山東照宮

 

総黒漆塗りで、色鮮やかな顔料や金彩で描かれたデザインは、思わず目を奪われます。

これだけふんだんに、漆や金や顔料を使っている神社は、見たことがありません。

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静岡市徳川家康由来の神社「久能山東照宮




 

静岡市と言ったら日本一の茶畑と富士山の絶景

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静岡市日本平の茶畑と富士山

宮城県出身の私としては、お茶の産地と言えば、迷うことなく「静岡」と答えます。

茶の木は南方の植物で、東北や寒い国では、昔から気候の関係で茶葉が取れなく、となるとお茶を仕入れるのですが、ほぼ静岡県のお茶です。

 

我が家では、「静岡茶」とラベルが貼られた、年代物の茶箱が、押し入れに積み上がっていました。

 

ここ日本平の茶畑は、晴れた日には、茶畑向こうには富士山がくっきり見えるほどの好立地にあります。

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静岡市日本平お茶会館の茶畑



綺麗に横一列に植えられた茶の木の畝は美しく、どこか日本らしい光景です。

 

 -------基本情報ーーーーーーーー

名称:日本平お茶会館

ふりがな:にほんだいらおちゃかいかん

住所:〒424-0926 静岡市清水区村松4046-1

連絡先:TEL 054-334-1391 FAX 054-334-1180 メール
info@ocha-kaikan.jp

アクセス:JR静岡駅よりしずてつジャストラインバス「日本平ロープウェイ行き」「日本平石碑前」下車。約40分。
東名清水ICより約30分、静岡ICより約30分、日本平久能山スマートICより約20分。

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・煎茶道家「よくせん」とは~「はじめての煎茶道教室in大阪」開講しました!

http://yokusen.hatenablog.com/entry/2019/12/07/142829

 

・煎茶道 黄檗賣茶流教授 東叡山翼仙(とうえいざんよくせん)とは!

http://blog.hatena.ne.jp/yokusen/yokusen.hatenablog.com/edit?entry=26006613537354011

 

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