【煎茶道翼仙教室】売茶翁ゆかりの下鴨神社と和菓子スイーツ
煎茶道(せんちゃどう)中興の祖「売茶翁(ばいさおう)」ゆかりの地を訪ねて、京都市にある世界遺産「下鴨神社」に行った際の記事です。
皆さんこんにちは。
煎茶道翼仙教室の翼仙(よくせん)です。
今回は煎茶道中興の祖である売茶翁ゆかりの地めぐりで、世界遺産として有名な下鴨神社(しもがもじんじゃ)を訪問してきた記事です。
ーーーーーーーーーーーーーーーこの記事の目次ーーーーーーーーーーーーーーー
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煎茶道と売茶翁とは
最初にいくつか用語説明をさせていただきます。
煎茶道(せんちゃどう)とは…茶道の一種で、急須でお茶を淹れることが抹茶道との大きな違い。また抹茶道の自律した空気感とは一線を画しており、お茶を美味しく、その場を楽しむことを目的とする伝統芸道です。
売茶翁(ばいさおう)とは、佐賀県出身の禅僧で、煎茶道中興(せんちゃどうちゅうこう)の祖と言われ、煎茶道を志すものなら誰もが知っている方。京都や仙台、福島など全国で修行し、やがて京都の市中で、一般人を相手に茶を煎じながら禅を説くようになる。まさに今日の煎茶道の教えを作られた方です。
こちらは大正時代に文人画家「浦上玉堂」によって描かれた「売茶翁象」です。
中国の道服(どうふく)をまとい、隣には煎茶道のボーフラ(お湯を沸かす急須)、涼炉(りょうろ:移動式の炉)、背中には茶箱(茶道具やらいろいろ入っていたのでしょうか)があります。
売茶翁(ばいさおう)は、京都で道ゆく人にお茶を煎じて差し出し、「一銭まけもうさず(いくらで飲んでも良いが、無料より下げることはない)」と言いながら人々との交流を大事にした粋な方です。
粋ですし、すごい取り組みですよね。
当時発明されたばかりの貴重な煎茶を、市中の民と交流のツールとして使う。
それほど人に伝えたいことがあったのでしょうか。
いつか私もお茶を煎じてお話する旅に出たいものです。
煎茶道ゆかりの下鴨神社で、売茶翁を想う。
ここから徒歩5分。
世界遺産に登録されている、京都一宮(※)「下鴨神社(しもがもじんじゃ)」の参道入り口に到着します。
※一宮「いちのみや)とは、その地域において一番の格の高い神社のことです。ここは京都(旧山城国)ですので、正式にいうと山城国一宮(やましろこくいちのみや)となります。
境内が広く、京都市の街中にあるのに自然がいっぱいで、京都の人たちの憩いの場です。
下鴨神社の正式名は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)、この京都(山城国)をつくった加茂一族(古代の豪族)の氏神(うじがみ)神社です。
京都を開拓した方々が、この場所に氏神を置こうとした理由は何なのでしょうか。
煎茶道の祖「売茶翁」が好んだ糺の森(ただすのもり)の水
鳥居を抜けると、いよいよ売茶翁ゆかりの地「糺の森(ただすのもり)」に到着します。
下鴨神社の参道であり、京都市の中心にありながら原生林を残す、静寂と神聖な雰囲気に包まれたパワースポットです。
ここを抜けると違う世界に行ってしまいそうな、神秘的な感じ。
原生林とは、ある程度昔から現代まで、人の手が加わったり、自然破壊が行われていない森林のことです。
それこそ京都が造営される前からあるわけですから、スピリチュアルはあまり信じませんが、しかし不思議なパワーを感じざるおえません。
古代の人々が、この原生林を見て、特別な想いをもった理由がわかる気がします。
煎茶道の中興の祖「売茶翁(ばいさおう)」が、ここを好んだ理由も、ここにきて何となく分かりました。
まず空気が澄んでいて、厳か。
風が吹くと木々が擦れる音、鳥の鳴き声、川のせせらぎが聞こえてきます。
糺の森(ただすのもり)、めっちゃ川の透明度が高いです。
確かにここの水を使ってお茶を淹れたくなる気持ちが分かります。
参道横には、小川があります。
御手洗川(みたらしがわ)です。
古くから下鴨神社の境内は、清く甘い水が湧く「洛陽第一泉(京都一の名水」として知られていました。
実はこの「糺の森」の由来も、そこから来ているとか。
(糺の森=直澄(ただす):まったく澄んだ水、何も不純物がない水)
糺の森参道を抜けると朱色の大鳥居があります。
参道を抜け、心を落ち着けたら、境内へ拝礼に。
煎茶道ゆかりの下鴨神社にある伝説の秘宝「さざれ石」
日本人なら誰もがうたえる国歌「君が代」。
その歌詞にでてくる「さざれ石」がこちらでご覧いただけます。
かつて「スモールストーンがビックストーンになるはずないだろ、日本の国歌はおかしい、といった海外の方が実物をみて黙った。」みたいな話を聞いたことがありますが、本当に石の表面にさらに石がボコボコ付いていて、大きくなっている。
実物を見ないとわからないものですねー。
拝殿前には、大きな朱色の楼門。
この朱色、ベンガラ色というようで、鉄さびが含まれています。
防腐、防虫効果があります。
煎茶道ゆかりの下鴨神社、どこかで見たことある川が、、、
神社の楼門をくぐると目の前には、また川!
ちょっとクネッと曲がったカーブを描いた川です。
どこかで見た事が、、、皆さんはご覧になった事ありますか?
実はこれ、国宝・尾形光琳(おがたこうりん)の「紅白梅図屏風(こうはくばいずびょうぶ)」にでてくる曲水(きょくすい)に見立てた川なんです。
左右に梅の木があり、真ん中に川!
なるほど!
日本史の教科書で見た川だ!
それほど、この下鴨神社というのは、水や川が特徴的な神社なんですね。
ちなみにちゃんと梅の木も植えられています。
さすが、京都。
残っているんですね。
ここの川、下鴨神社の地下から湧き出る水を流しているようです。
そしてこの御手洗川、降りれます!
水みくじが人気。
近くの社務所で、おみくじを購入し、水につけると運勢が分かります。
水をうまく活用した神社ですねー。
煎茶道ゆかり?みたらし団子発祥の店!
下鴨神社から徒歩5分ほど。
ここなんと、「みたらし団子」発祥のお店らしいです。
御手洗川の水泡(4泡ブクブク出てきた後に、1泡プクっと出たそうな)をイメージして出来たらしいです。
最後まで水に由来するものだらけでした。
売茶翁が下鴨神社の水を使いたい理由も分かったような気がします。
今回訪問した場所の基本情報
①下鴨神社
名称:下鴨神社
ふりがな:しもがもじんじゃ
ホームページURL:https://www.shimogamo-jinja.or.jp/
TEL:075-781-0010
FAX:075-781-4722
Mail:info@shimogamo-jinja.or.jp
営業時間:定休日なし 開閉門 時間6:30~17:00
②加茂みたらし茶屋
店名:加茂みたらし茶屋
ふりがな:かもみたらしちゃや
所在地:〒606-0816 京都府京都市左京区下鴨松ノ木町53
営業時間:9:30~19:00(LO18:00)
電話番号:075-791-1652
以上です。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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・煎茶道 黄檗賣茶流教授 東叡山翼仙(とうえいざんよくせん)とは!
http://blog.hatena.ne.jp/yokusen/yokusen.hatenablog.com/edit?entry=26006613537354011
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