コロナ禍における京都祇園祭を静かに愉しめるスポット3選!
2020年、新型コロナウイルスにて山鉾巡行と神輿渡御がなくなってしまった京都祇園祭の楽しみ方とは。
こんにちは。
煎茶道 大阪上本町教室の翼仙です。
今回は、新型コロナウイルス感染症対策のため、山鉾巡行(やまほこじゅんこう)と神輿渡御(みこしとぎょ)がなくなってしまった京都祇園祭の楽しみ方について、京都在住の煎茶道家 翼仙がご提案します。
京都祇園祭ってなに?
京都祇園祭(ぎおんまつり)は、京都市東山区の八坂神社(祇園社)の祭礼で、明治までは祇園御霊会(ぎおんごりょうえ、御霊会)と呼ばれていました。7月1日の吉符入りに始まり、宵山、山鉾巡行、神幸祭、花傘巡行、還幸祭等の諸祭行事を経て、7月29日の神事済奉告祭、7月31日の疫神社夏越祭で終わる約1ヶ月間に渡りおこなわれるお祭で、日本三大祭(祇園祭-京都市八坂神社、天神祭-大阪市大阪天満宮; 神田祭-東京都神田明神)の1つとして知られています。
祭のハイライトは17日と24日に行われる33基の山鉾巡行、圧巻の景色がご覧いただけます。「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にされていて、日本人ならば一生に一度は見ておきたい祭りですね。
2020年の京都祇園祭は、静かに雰囲気を楽しめる。
2020年の京都祇園祭は、山鉾巡行と神輿渡御こそなくなってしまいましたが、神事はおこなわれています。
それこそ祇園祭は、平安時代から続く京都の伝統的な神事でもありますので、観光客がすくない時こそ、1000年続く京都の営みをあらためて静かに愉しむ機会なのではないでしょうか。
名称:八坂神社御旅所/祇園御旅所/四条御旅所
ふりがな:やさかじんじゃおたびしょ/ぎおんおたびしょ/しじょうおたびしょ
アクセス:○地下鉄烏丸線四条駅 徒歩10分 ○阪急京都線京都河原町駅 徒歩2分
お問い合わせ:075-561-6155(八坂神社)
夜間に提灯に明かりがつき、幻想的な雰囲気。
こちらは四条通寺町にある八坂神社御旅所(やさかじんじゃおたびしょ)です。
本来でしたら、山鉾巡航(やまほこじゅんこう)の後に行われる神幸祭で3基の御輿(みこし)がこの御旅所に到着します。
毎年7月17日の神幸祭に八坂神社からの神輿が渡御し、24日の還幸祭までとどまる場所で、2020年は神幸祭が静かに執り行われました。
安置されている方々は随身(ずいしん)姿の守護神。
随身とは公家の護衛をする人のこと。
つまり神様の護衛役です。
お寺でいうと門の中にいる仁王様と同じ役目です。
昼間にもいってきました。
神事はしっかりとおこなわれているようですね。
“歳末大売り出し”のルーツ?祇園祭では美しくともる「冠者殿社(かんじゃでんしゃ、かじゃでんしゃ)」
八坂神社御旅所のお隣には、冠者殿者(かんじゃでんしゃ)があります。
ここは祇園祭の期間には提灯に明かりが灯り、幻想的な雰囲気になります。
そしてここ、”歳末大売り出し”のルーツになったと言われています。
江戸時代では「誓文払い」と言われ、二十日えびす講の日(10月20日)には多くの商人が参詣しました。商売ができることへの感謝と利益を得ることに対する償いの意識、言うならば、罪滅ぼしとして、客に利益を還元するという意味で大安売りを行ったそうです。
江戸時代では「誓文払い」と言われ、二十日えびす講の日(10月20日)には多くの商人が参詣しました。商売ができることへの感謝と利益を得ることに対する償いの意識、言うならば、罪滅ぼしとして、客に利益を還元するという意味で大安売りを行ったそうです。
この風習は商売人の間で評判となり、次第に全国に広がり、それが“歳末大安売り”という形へと変化していったといわれています。
幻想的な京都先斗町(ぽんとちょう)の夜
冠者殿者(かんじゃでんしゃ)から徒歩で5分、先斗町があります。
先斗町(ぽんとちょう)は鴨川と木屋町通の間にある風情(ふぜい)ある花街で、 祇園と並び京都の代表的な花街の一つです。夜になると多くの人で賑わいます。仕事帰りに一杯飲みたい、女子会でワイワイ楽しみたい、デートで静かな雰囲気を味わいたいなど、そんな願いをかなえてくれる居酒屋がたくさんあります。
今年は新型コロナウイルスの影響で、人通りがすくないのですが、その分、京都らしい風情が感じられます。
いかがでしたでしょうか。
もともと祇園祭は、疫病退散の願いをこめた京都のお祭りです。
ぜひこの機会に京都祇園祭の夜を優雅にお楽しみください。