【煎茶道翼仙教室】「おうちで床の間」シリーズ~禅語の掛軸と薩摩香炉~
煎茶道翼仙教室で学べる「おうちで床の間」今回は禅語掛け軸と薩摩香炉に関してです。
こんにちは。
煎茶道翼仙教室の翼仙(よくせん)です。
今回は俺の床の間シリーズです。
実は以前にDIYで手作りの床の間をアパートのフローリングの部屋につくりました
(その際の記事⇒http://blog.hatena.ne.jp/yokusen/yokusen.hatenablog.com/edit?entry=10257846132693828861)
一度作ってしまうと、使いたくなってしまうもので、毎日のように変えては鑑賞、変えては鑑賞をしています。
ーー俺の床の間シリーズーー
軸:風袋付き短冊掛け軸、黄檗山萬福寺52世管長道元「發祥致福」
置物:光石銘「薩摩焼香炉」
置物:辰砂還元焼成瓢形水注
軸:風袋付き短冊掛け軸、黄檗山萬福寺52世管長道元「發祥致福」
「發」という字が大きく書いてあります。
ここがポイントです。
發とは起こるという意味があり、祥瑞(幸せ、幸福がおこるしるし)が大きくが起こり、福が引き起こさる、という意味です
お目出度い事があったときに掛けたい軸ですねー。
置物②:光石銘「薩摩焼香炉」
かつて鹿児島県は、薩摩藩と呼ばれ、80万石以上もある、外様大名の中では最大の藩でした。農林漁業だけではなく、大陸や琉球との貿易に力を入れ、生産される工芸品もどこか異国情緒があり洗練されています。(例えば薩摩切子や錫器など)
その中でもこの薩摩焼は群を抜いた美しさを持つ工芸品です。磁器を生産できなかった日本で白に挑戦した白薩摩、炻器ならではの貫入は使い込むと味が出てきます。
蓋には大陸風のオリエンタルな六角形と雷紋風の透かし彫り、でっぷりしたお腹には日本らしい大和絵の絵付けがされています。
接写すると尚美しい、、、見入ってしまいます。。。
さらに寄って接写。
貫入を楽しみます。焼きあがったときに「ピキッ、ピキッ、」と三日三晩もの間、音を立ててヒビが入っていきます。
まるで新しい生命が誕生したときの産声のようで、実際に生で聞いてきました。
使うのが勿体無くなりますが、使わないと道具にとっては可哀そうなので、香炉灰を入れて、毎日のように使っています。
置物:辰砂還元焼成瓢形水注
辰砂とは…辰砂は水銀の代表的な鉱石鉱物であり、別名に賢者の石、赤色硫化水銀、丹砂、朱砂などがある。辰砂は日本では古来「丹(に)」と呼ばれた。顔料や防腐剤として使用されていた。
還元焼成とは…酸素が足りない状態でいわば窒息状態で燃焼が進行する焼き方を言う。 すなわち不完全燃焼になるので、極端な還元焼成の場合は、煙突からもくもくと黒い煙が発生する。
でっぷりしたお腹が可愛い。
薩摩焼の香炉は表面に大和絵、貫入のヒビがあり楽しめましたが、こちらは辰砂釉薬の還元焼成の焼き色を楽しめます。ところどころ色が濃かったり、釉薬が焼成されているときに垂れたんだろうなあ、というな部分も見えたり個性的な一品。
かなり似ている作品が、大阪東洋陶磁美術館にて展示されていました。
(なんとここの美術館、撮影が可能なんです!)
こちらは高麗青磁の瓢型水柱です。
説明書きを見ると、中国の有名な皇帝ご用達の窯「景徳鎮窯」で焼かれた瓢型水注がベースなのかな。目を凝らして表面と見ると唐草紋が全体に陽刻されています。取っても蔓を捻じった意匠。全体的に「生命力」を感じる作品ですね。
ちなみにイメージしている瓢箪の画像も。
瓢箪は中に沢山の種子が入っていて縁起がよく、福を貯めるとも言われていますね。
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・煎茶道家「よくせん」とは~「はじめての煎茶道教室in大阪」開講しました!
http://yokusen.hatenablog.com/entry/2019/12/07/142829
・煎茶道 黄檗賣茶流教授 東叡山翼仙(とうえいざんよくせん)とは!
http://blog.hatena.ne.jp/yokusen/yokusen.hatenablog.com/edit?entry=26006613537354011
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